ピアノ教則本どころか山岳登山@稲毛海岸のピアノ教室
- 義啓 川手
- 7月23日
- 読了時間: 2分
【第11弾】「ラフマニノフ、それはピアノの筋肉痛」
〜弾くたびに震える、重力とロマンの融合〜
こんにちは!
ショパンで「指と心」の限界を知ったあなたへ、
次なるチャレンジ、それは…
“ピアノという楽器を本気で試してくる男”、
ラフマニノフです!
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第一章:その手、届きますか?
ラフマニノフの特徴といえば、なんといっても――手がデカい!
• 片手で13度が届いたという伝説
• 普通のピアニストは10度でギリギリ
• 楽譜を開くとまず、「……物理的にムリ」と絶望
しかも「オクターブの連打」+「重音」+「遠い跳躍」=腕がもげる
もはや練習後のあなたはこうつぶやく:
「これ…ピアノというより…格闘技なのでは…?」
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第二章:「重い」けど「甘い」それがラフマニズム
ラフマニノフの音楽って、とにかく重厚。
• 和音が厚い
• 音域が広い
• 左手が主張激しい
• そしてメロディが泣きたくなるほどロマンチック
まるで――
黒糖をたっぷり溶かしたクラシックカフェラテ。
飲みごたえありすぎて、途中でちょっと胃が疲れる。
でも……やめられない!
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第三章:テクニックだけじゃ、弾けない理由
ツェルニーで腕を鍛え、ショパンで心を磨いてきたあなたでも、
ラフマニノフでつまずく理由、それは――
「メンタルと肉体、両方同時にフル出力」
• メロディを歌いたいのに、手が疲れて追いつかない
• 和音を美しく響かせたいのに、指がバラける
• 強く弾くと雑になる、弱くすると聞こえない
そう、全てのバランスを求められるのです。
そしてそれこそが、ラフマニノフからの挑戦状。
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第四章:「ピアノを“鳴らす”とはこういうことか」
ラフマニノフを練習し続けていると、ふと気づく日が来ます。
• 弾くのではなく、響かせる
• テンポよりも、間の使い方
• 難しいパッセージの中に、一筋の詩
そのとき、あなたの中にある“ピアノ観”が変わる。
「ピアノって、叩くものじゃなくて、語るものなんだ…」
その瞬間、あなたはもう「演奏者」ではなく、
**「語り手」**になっているんです。
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【まとめ】ラフマニノフ、それは“限界を超えたその先にある美”
• 物理的な限界
• 精神的な限界
• 技術的な限界
すべてを突破しようとするその先に、
ラフマニノフだけが見せてくれる風景があります。
それは、重くて美しくて、泣けてしまう音楽。
筋肉痛の翌朝、ふと弾いたその一音が、
これまでと違って聞こえる。
それこそが、ラフマニズム。

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